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2008年12月20日 (土)

アンケート票をどうやって配るか

 たまには研究関連のことでも。

 アンケート調査をする場合、どのように配布するのかは結構難しい。いろんな配布方法があって、いずれも一長一短がある。回収率が良い方が、信頼性の高いデータを得ることができるが、その代わり手間暇もかかる。以下は、うちの研究室でよくやる方法。

※基本的な部分や理論的な部分やは、専門書にあたってください。

<住民基本台帳から無作為抽出>

 行政の協力が得られる場合であれば、この方法が一番良いと思う。行政にお願いして、住民基本台帳から個人データを抽出してもらい、住所と氏名を印刷したものをいただいて送付する(さすがに、データではもらえません)。

[メリット]無作為抽出が簡単。行政データを用いるので、なぜ住所を知ったのか?と怪しまれることはない。また、行政の封筒を使って配布すれば、とりあえず開封してもらえるので、回収率もアップする。4割はかたい。

[デメリット]行政の意向が強く反映した調査にしなければならない。アンケート票を庁内でチェックしてもらったり、ラベルを作ってもらう時間が必要なので、けっこう時間がかかる。

 <電話帳から無作為抽出>

 電話帳は、世帯主の名前、住所を容易に取得できる。最近は個人データの流出にうるさいので、電話帳から無作為抽出した旨をきちんと明記しないと、「どうやって個人情報を手に入れたんだ!」という怒りの電話がかかって来るし、回収率も低くなってしまうので、要注意。

[メリット]電話帳さえ入手できれば調査できる。ポスティングや訪問配布に比べて、人件費がかからない。

[デメリット]回収率があまりよくない。3割返ってきたらいいほうかな。電話帳データはそれほど更新されているわけではないので、データが古い場合がある。例えば、メール便を使うと、住所変更しちゃった人とかには届かないし、亡くなった人にも届いちゃう。ある地区でやったところ、2割弱の世帯が住所不明で戻ってきてしまった。

<自治会など地縁組織に配布を依頼>

 自治会など地縁組織とのやりとりがある場合であれば、配布を依頼することもできる。

[メリット]やり方にもよるが、訪問配布、訪問回収してもらえる場合、顔見知りの人の依頼であるので回収率が非常にいい。回覧板にはさんで配布する場合は回収率がそれほどよいとは限らない。

[デメリット]地縁組織の協力の度合いによって回収率が大きく変わる。そもそも、地縁組織側の負担が大きいので、調査に協力する誘因がないと協力してもらえない。また、地縁組織に無作為抽出をお願いするのは難しい。全戸配布か、あらかじめ配布する人を決めておく必要がある。

<ポスティング>

 ある一定の地区を決めて、家のポストにランダムに調査票を投函する方法。

[メリット]訪問配布に比べれば、人件費は少ない。確実に、そこに住んでいる人に調査票を配布することができる。

[デメリット]手間暇がかかるわりには、回収率があまりよくない。ひどい時には5~10%なんて時も。ダイレクトメールなどと同じように捨てられる可能性が高い。オートロックのある集合住宅には配布することができない。

<訪問配布・回収>
 見知らぬお宅をいきなり訪ねて、調査の協力依頼をして、一定期間たった後に回収に行く方法。

[メリット]回収率が良い。60~80%の回収率であることが多い。

[デメリット]在宅している家にしか置いていけないので、めちゃめちゃ手間暇かかる。集合住宅であれば、ほとんどの家にドアフォンがあるので割合手早く配布できるが、一軒家の場合、移動にも時間がかかるし、インターフォンがない場合もあるので、かなりつらい。ポスティングと同じで、オートロックの集合住宅には配布できない。それと、配布・回収の段取りもきめ細やかに行わないといけないし、調査員のアルバイト代等もけっこうかかる。

 訪問配布・回収は、卒論の時やって、しんどすぎて死にそうになった。しばらく後遺症として、インターフォンを見ると押したくなるという症状が出たり。あと、金髪であったりチャラチャラした身なりをしている子は、不審者扱いされたりして可哀そうだった。

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