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2008年12月28日 (日)

なんて大それたことを夢見てしまったんだろう? -博士後期課程の出口の話その2

 出口を通過するための2つ目の条件である「就職先を見つけること」について。この話については、私はまだ今からチャレンジするので、あまり当てにはならない内容だが。

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 博士後期課程を出て、一般企業にふつうに就職する、というのはなかなか至難の技だ。企業側は博士前期課程であれば喜んで採用するが、後期課程を採用するところは少ない。理由はいろいろとあるけれど、それについて考察するのは面倒なのでパス。とりあえず、普通に就職したいのであれば、博士後期課程なんて来ても無駄だ。今のところ、日本の大学の博士後期課程は、研究者の養成機関である。結果としてアカデミックポストに就くことができなかったとしても、初めから研究者になる気がないのであれば、あえて遠回りしないでまっすぐ就職してしまった方がよい。その方が技術力もつくし、時間もお金も無駄にならない。

 そんなわけで、博士後期課程には、研究者になりたいという大それた夢を持った人間が行く場所である。ああ、しかも、博士後期課程に入ったところで、きめ細やかな研究者養成プログラムがあるわけではないので、徒弟制度のように見よう見真似で、自分なりの研究者を模索しないといけないという何だか辛い場所なのである。

 最近は、国の政策として博士を増やそうとしているので、博士号取得者は増え続けている。社会人ドクターも増えている。建築などでは、博士号取得者の就職先が見つからないというポスドク問題が生じている。土木分野は今のところ、博士号を取得して就職先が見つからなかったという話は多くない。かといって、土木分野のアカポス自体が少ないので、希望通の職に就けるかというと、なかなか就けない。

 それに、人それぞれで、さまざまな事情がある。たとえば私の場合、家族がいるので、職場の場所と拘束時間は条件としてかなり気になる。職場の場所は、できれば今住んでいる場所から通勤できる範囲がいいのだが、少なくともオットの会社の支社の近くじゃないと困る。それと娘もまだ小さいので、連日深夜まで職場にいなければならないような仕事はできない(自宅で自分の裁量でできるのであれば、自分が辛いだけので何とかなるのだが)。こういう条件のもと、博士号取得後の仕事を探すのはなかなか難しい。

 土木の交通計画系の博士号取得者の就職先としては、大きく分けて3つある。大学などの教育機関、行政の外郭団体等の研究機関、建設コンサルタントである。

 教育機関も研究機関も、ポストが空かないと募集しないし、もともとの数が少ない。最近では、退職者が出ても補充しないケースも多いと聞く。こういったアカポスについては、コネが大事だとか、お目当ての人が決まっている出来公募なのだとか、そういう噂が飛び交うけれど、大学の先生方を見ていると、やっぱりそうじゃないような気がする。実績がきちんとあって、教育者として、研究者としての姿勢がきちんとしていないと、やっぱり受からない、と思う。

 建設コンサルタントは、よくよく探せば博士号取得をきちんと評価してくれる会社も存在する。ただし、コンサルタントはかなり激務なので、精神的に体力的にそこで持ちこたえることができれば、ということ。それに、私のように仕事時間に制約のある人間には、なかなか難しい。

 というわけで、博士号取得後の就職先探しは、困難を極める。実は、私は今年の夏に一つ公募を受けて、惨敗している。来年度中にどこかに受からないといけないのだが、なかなか厳しい戦いだと覚悟している。年もとっているし、子どももいるしなー。うー、辛い辛い。

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