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2011年1月10日 (月)

冬に閉じ込められる

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 年末年始は、福井にある義実家および実家に帰省していた。雪がひどく降り積もって、世界は白くなっていた。

 雪に閉じ込められた家の中にいると、私はもうこの町では生きていくことができない気がしてきた。私は、この雪の寒さに対抗なんかしないで、寒さに打ちひしがれて、日がな一日、暖かい家の中にひきこもって暮らしてしまいたい。家の外に出て行けない。駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ。もう私は、故郷に帰れない><

 時折、遠くで、雪を連れてくる雷の音が聞こえてくる。大学で大阪に出てくるまで、雷は冬のもので、夏の季語になっているとは思いもしなかった。大阪育ちの娘にとって、雪はとても珍しいものなので、冬の雷も聞きなれない。雷の音を聞くたびにひどく怖がっていた。

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 幼稚園の頃、生まれて初めて霜柱を発見して、大事にハンカチに包んで持ち帰ったことがある。こんなに美しいのだから宝物にしよう、おかあさんに見せて自慢しようと思ったのだと思う。案の定溶けて、ハンカチが土混じりのびしょ濡れになって、とても悲しかった。母親にも怒られたような気がする。

 そもそも霜柱って、どういう条件でできるのかというと、

霜柱(しもばしら)とは、地中の温度が0℃以上かつ地表の温度が0℃以下のときに、地中の水分が毛細管現象(毛管現象)によって地表にしみ出し、柱状に凍結したものである。
地表と地中の温度差が必要なため、霜より短い期間しか起こらない。厳冬期にしか見られない現象で、冬の季語である。
固まった土では土が持ち上がりにくいため霜柱は起こりにくく、耕された畑の土などで起こりやすい。(Wikipediaより)

 娘は、多分、霜柱を見たことがない。それに、今住んでいるニュータウンでも、引っ越し先の奈良でも、霜柱を見かけるのはなかなか難しいことのよう。耕された土がなかなかないから。そう思うと、何だか残念な気がしてきた。私は、私と同じように、子どもの無知と論理をもってして、土混じりのびしょぬれのハンカチを泣きながら持ち帰ってくる娘を少し待ち望んでいたのだから。私ならその残念な気持ちを分かってあげれるのにっていう、つまらない思い込みなのだけど(ああ、なんか嫌な親だな。娘は私と違うってば!)。

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 雪は美しい。雪は私を閉じ込める。雪はおそろしい。雪は煩わしい。楽しい時もあったかもしれない。

 北陸にいた頃は、否が応でも付き合わないといけなかった雪。でも、関西に出てきてしまった私には、もう雪は非日常のもので、付き合わないでおこうと思えば付き合わないですむ。

 身近にあったものが遠く離れていく寂しさを感じつつも、その暴力性を目の当たりにするとやはり脅えてしまうものよなぁと、とりとめもなく思った年末年始だった。

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