おはぎLOVE
母が作ってくれた手料理で、私がつくれないものは山ほどある。
おはぎもその一つ。すまし汁とおはぎの夕飯、うちの実家では普通だった。でも、「夕ご飯=おはぎ」にすると、うちのオットは怒って食べてくれない。「それはないわ」と全否定された時は悲しかった。
母はお彼岸のシーズンに必ずおはぎを作っていた。他の時も、何か気が向いたら作っていたようにも思う。大皿にどーんと大量のおはぎが並ぶ。それを家族でとりわけて食べるのだ。母はあんこ、きなこ、胡麻の3つの味付けを作ってくれた。よもぎおはぎというのもあったような気がする。近所の家にもおすそわけするぐらい大量に作っていた。
出産直後に母が手伝いにきてくれた時に、「たべたいものある?」と聞かれて、「手づくりおはぎ」と答えた。出産直後の不安な時期に母のあまいあまいおはぎを食べた時、どれほどほっとしたことか、うれしかったことか。ああ、母のおはぎは私にとってソウルフードの一つなんだ。私は娘に対して、精神安定剤代わりになるような料理をつくってあげれているだろうか。
あー、おはぎ食べたい。お腹がすいたとか、甘いものが食べたいとかじゃなくて、母のおはぎを食べて落ち着きたいんだ。今日はゼミが終了して、山ほど課題を言われた。なんだか辛い。このゼミが終わればひと段落かと思ったが、そうでもなかった。今度、時間がある時に、おはぎを作ってみよう。そして、作り方のコツを母に聞いてみよう。
※おはぎLOVEと自分で書いたはずなのに、「おぎやはぎLOVE」と空目した。"おぎやはぎ"が醸し出すまったりとした空気も好きだけど、熱くかたることができるほど好きじゃない。でも、トリビアを一つ。おぎさんの名字は感じで書くと「小木」で、お父さんが福井から東京に引っ越した時に「こぎ」という読み方から「おぎ」に変更したんだって。そういえば、私の中学校の英語の先生にも「小木(こぎ)」先生がいたわ。